第156回[東京大学]東大の「失われた文化」と「新しい文化」

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こんにちは、大船校の北島です。
東京大学は、今変化の岐路にあります。

入学後2年間、東大の学生は「前期教養学部」に所属して幅広い教養を学びます。
COVID-19の流行により大学内に限らず様々な文化の継承が難しくなっていますが、前期教養学部の学生たちはどのような変化にさらされているのでしょうか。
今回は、まさに「イマ」、東大で起こっている変化についてご紹介したいと思います。

<<失われたクラスの文化>>

駒場の学生は40人程度のクラスに割り当てられるのですが、このクラス内での交流が非常に濃く、それが東大特有の文化を形成しています。
入学してすぐに行われる「オリ合宿(オリエンテーション合宿)」では、2年生のクラスが新入生のクラスを引き連れて、お互いに自己紹介をしあったり、履修の組み方を伝授したりしながら親睦を深める合宿を行ってい(たと先輩から伺い)ました。
クラス単位で五月祭(東大の文化祭)へ出店するクラスも多かったそうです。

2019年以降、こうした対面でのクラス単位の行事は基本的に行われていません。
必然的に、クラス単位での交流はほぼオンラインに限定され、かつてのような交流はどのクラスもできていないと思われます。

しかしそんな中で生き残った文化もあれば、新たな文化も生まれています。

<<シケ対>>

生き残ったクラスの文化の最たるものが「シケ対(試験対策委員)」です。
入学して1年半は多くの「必修科目」があるのですが、必修科目の試験前に他のクラスメイトのために「シケプリ(試験のための対策プリント)」を作るのが「シケ対」の役割です。各科目にそれぞれシケ対が割り当てられます。
私のクラスでは、力学のシケ対の方が数十ページに渡る解説プリントを配布してくれたうえ、ZOOMで解説講義も開いてくれました…!
授業の多くがオンラインになった影響で友達にちょっとした質問をするのも難しくなった今、私もシケ対制度には非常にお世話になりました。

<<新しい文化>>

ここではひとつだけ、私が感動したコミュニティを紹介させてください。
オンラインの交流で重宝されているツールに、Discordというアプリがあります。
これを用いて「ヴァーチャル東大」なるものを作る取り組みが有志によって始められました。
その中では自主的な勉強会(自主ゼミ)が行われていたり、Splatoonの対戦プレイが行われていたり、お絵かきの様子が配信されたりと、非常に様々なクラス・サークル・学年の垣根を越えた交流が生まれています!

<<まとめ>>

ここでは紹介しきれませんが、対面での活動が制限されている状況下でも、東大ではクラス・サークル・ゼミ・イベントを通じてほかにも多種多様な交流が模索されてきました。
なんといっても東大の最もいい所は、面白い学生・教授だらけなところです。
面白い人と交流したい人は、ぜひ東京大学へ!!

東京大学 公式サイト https://www.u-tokyo.ac.jp/

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