Qゼミの畠中です。
さて、10年ほども前になるでしょうか。
Mくんという生徒がいました。
中学受験が残念な結果となり「仕方なく」公立中学に進学し、「仕方なく」Qゼミに来た男の子でした。
「過去は変えられないけれど未来は『今』自分がどうするかで変えられるよ」
何度か話をしましたが「こんな筈じゃなかったのに」
過去の失敗に、こだわりすぎていたMくんの心には、届きませんでした。
その中学校は、当時、荒れているので有名な中学校でした。
窓ガラスが常に割れていて、昇降口にタバコの吸い殻が散らばっている。
そんな環境です。
当然のように、Mくんは何となく、不良グループの仲間に引きずられ、補導されたことも、実は、しばしば、1年生のとき40以上だった成績は、10以上も下がってしまいました。
それでも、Qゼミには、他の中学校の生徒たちも多くいます。
誰も、Mくんが悪い子だとは思っていません。
元々は、明るい、楽しい子です。
Mくんは、Qゼミでは、羽目をはずすこともあるけれど、いい仲間がたくさんいる子でした。
Qゼミへは欠席もほとんどなく通って、上位のクラスにいました。
ただ、3年生になり、Mくんは、他の中学校の不良グループとトラブルになります。
1人では、外を歩けない。何をされるかわからない。
Qゼミへも、おうちの方の送り迎えがないと、来られない。
「先生、俺、どうしたらいい? このまま駄目なやつになりたくない」
おうちの方との三者面談、MAP’s面談を、何回したでしょうか。
1ヵ月の間に、4回か5回、個人面談を行ったと思います。
最後にMくんは、あえて自宅から遠い私立高校へ進学することを決めました。
今までの自分と訣別し、まったく新しい場所と人の中で、やり直すためです。
さて、その後。
畠中は夜の11時半くらいに帰宅することが多いのですが、何とMくんに駅で遭遇!!
「高校1年生が、こんな時間に??」
不審に思い、Mくんに聞いてみると「予備校で自習してたから。俺、今度こそ後悔しないように頑張るから」
そして、「俺、将来はQゼミの先生になりたい」
Mくんは、その後、Qゼミの個別学習の講師として活躍。
今は、次の夢に向かって頑張っています。