宇宙にうかぶ太陽は、熱や光を出しながら休みなくかがやき続けています。
ただ、宇宙にはものが燃えるときに必要な酸素はありませんので、ふつうの意味で燃えているわけではありません。
太陽のように宇宙でかがやいている星を恒星といいますが、それらの星は地球のようにしっかりとした地面はなく、水素やヘリウムといったガスの固まりでできています。
Q08.で『原子力』について説明しましたが、太陽でも、水素がむすびつくことでヘリウムというものがつくられ (これを核融合といいます)、そのときに発生するエネルギーが熱や光のもとになっています。
ただ、太陽は永遠にかがやいているわけではありません。
現在の太陽は、約70%が水素でできていて、残りはヘリウムであると考えられています。
太陽のじゅ命みょうは、約100億年と考えられていますが、現在の年齢は47億年ていどなので、あと50億年もたつと、中心近くの水素はすべてヘリウムにかわってしまいます。
このとき、外側に残された水素も核融合を始めるので、熱や光を出す部分が今よりもどんどん広がり、太陽の直径はひじょうに大きくなります。また、表面温度も下がるので、色も黄色から赤になります。この状態の星を赤色巨星といい、おうし座のアルデバランなどが知られています。遠い未来に、地球は、赤色巨星になった太陽にのみこまれてしまうかもしれません。
ただ、それまでに50億年もあるので、原始的な生物が人間に進化したように、人間はまったくちがうすがたになっているのかもしれません。