火星にある最も高い山は富士山ににた形の「オリンポス山」です。
高さは約26000mあり、エベレスト(8848m)を3つ重ねたぐらいの高さがあります。実は、この火山は火星で一番高いのはもちろん、太陽系の中で最も高い山といわれています。
では、なぜこれほど高くなったのでしょう。
ひとつの理由は、10億年以上の長い間、ふん火をくり返し、だんだんと大きくなったためです。
もうひとつの理由はプレート運動というものが関係しています。
地球の場合は、地下深くから上がってきたマグマが、地球の表面(プレートといいます)に出てくることで火山ができていきます。ところが、地球の場合はプレートがゆっくりと動いていくので、火山のできる場所がだんだんとずれていきます。
たとえば、太平洋では、プレートが1万年に1kmのスピードで北西に動いているため、火山のふん火によってできたハワイの島々も北西の向きに並んでいます。
しかし、火星ではプレートの移動が起きないため、マグマのふん火がひとつの火口に集中してしまったわけです。
オリンポス火山をつくりあげたマグマの量は、ハワイの島々をつくりあげたマグマの量とほぼ同じと考えられています。ですから、ハワイの島々が1つの場所に重なってできたのがオリンポス火山と考えることもできます。最近の観測により、オリンポス火山は、まだ活動していることがわかってきました。ですから、これからもますます、高くなるかもしれませんね。