この2つの疑問には同じ理由で説明できます。
Q01.の「空はなぜ青いの?」でも説明していますが、赤い光には青い光にくらべて、遠くまで届く性質があるためです。「夕方の太陽」や「出たばかりの満月」からの光は、地平線近くのかなり低い角度から地球にななめに差しこんできますね。
地球のまわりには空気がおよそ50kmの高さまでありますが、太陽や月からの光がななめに差しこむ場合、太陽や月が高い位置にあるときにくらべて、空気中を長く進むことなります。太陽や月からとどく光には、いろいろな色の光がふくまれていて(虹を思い出してください)、それらが混まじって白っぽい色に見えます。 この光が空気中を通るとき、中にふくまれている青い光は、空気中の分子とよばれる小さなつぶにぶつかって散ちらばってしまいます。
そのため赤っぽい光だけが地上で観察している人まで届くというわけです。
そういうわけで、昼間は白く見える太陽も、夕方にはオレンジ色に見えるわけです。
また、夜中に白っぽく見える満月が、地平線近くで黄色に見えるのも同じ理由です。
じつは、遠くの山が手前の景色にくらべて青っぽく見えるのも、太陽の光が空気中で散らばってしまうためです。