雲にはいろいろな種類があり、よく見る雨雲(乱層雲)は低いところにありますが、すじ雲(けん雲)はもっとも高いところ(およそ6000m以上)にある雲です。
すじ雲が出ると天気が悪くなるといわれますが、これは、すじ雲が低気圧や温暖前線が近づいていることをあらわしているからです。
すじ雲が見られるとつぎに、うろこ雲(けん積雲)、うす雲(けん層雲)、 ひつじ雲(高積雲)の順にだんだんと低いところにできる雲があらわれ、2~3日後には、雨雲があらわれて雨をふらせます。
昔から、「太陽や月がかさをかぶると雨」といいならわしたのは、うす雲が出て太陽がかさをかぶると、 やがて雨が降ることを経験から知っていたわけです。
さて、すじ雲などが、どうして規則的にならぶのかということについては、空気の動きが関係していると考えられています。 じつは海に波があるように、空気にも波(これを大気重力波といいます)があります。
低気圧や前線が近づいたり、山に風がぶつかったときなどに、空気がゆれるとそれが遠くまで伝わっていきます。
例えば、空気が上に持ちあがるとその後、今度は重力に 引かれて下がりますがそのときに、まわりの空気をゆらします。
これがくり返されることで、波は遠くまで伝わっていきます。(このしくみは海の波も同じです) このとき、空気が持ちあがったところでは、気温も下がり、雲ができやすいじょうたいになるので、波の形にしたがって、規則的なもようがあらわれるわけです。
じつは動物のように見えたりする雲の形にも、空気の波が大きく影響しています。
※気象庁のホームページで雲についてもっと調べてみよう。