正座をするということは、自分の足の上に体をのせているということです。 そのため、体の重みで足の血液の 流れがきょくたんに悪くなってしまいます。
ところで、体の中には神経というものがあり、「熱い」とか「痛い」などと感じる知覚神経 と脳からの命令を筋肉に伝えて動かす運動神経とがあります。
血液の流れが悪くなったり、強く押さ れたりすると、この神経が正しくはたらかなくなります。 そのため、正座をすると、はじめは、「チクチク」や「ピリピリ」と感じ、しばらくすると何も感じなくなってしまいます。 このとき、知覚神経のはたらきがにぶくなっているので、足にさわってもあまりしげきが感じられません。 そして、立ち上がろうとして急にしせいを変えると、今度は、血液の流れがよくなるので、知覚がもどり「ジンジン」としたしびれを感じます。 また、そのときに、運動神経も十分にはたらく準備ができていないので、うまく立ち上がれなくてころびそうになったりします。
しびれないためには、できるだけ血液の流れを保つことが必要です。 そのためのコツとして、しせいを少しずつ変えたり、足の親指を組みかえたりするとよい、 といわれるのも、少しでも血液の流れをよくしようとする工夫です。 正座する機会があれば効果があるかどうかを試してみましょう。