ポイントは3つ
高校入試の勉強は、定期テスト対策から始まります。
今回は定期テスト対策の中でも、どう手をつけていいものかわからないと生徒たちから声がよくあがる「国語」の勉強法まとめました。
対応策を身につけて、今度の定期テストからさっそく差をつけましょう。
1. 先生のくせ(=出題傾向)をつかむ
国語の定期テストが入試国語と最も違う点はどこでしょうか。
それは求められる「力」です。入試は初読の文章から問題が作られるので、いわゆる「読解力」が必要になります。
一方、定期テストは基本的に授業で扱った作品から作問されます。
一般的な読解力が求められるのは当然のことながら、それ以上に、授業で先生が教えたことを元に、しっかり正解する力が求められます。
国語の定期テストは先生によって、出題内容や方法が他の教科と比べて変わってきます。
記述の模範解答ひとつを取っても、同じ題材でも、先生によって答えが違ってくるのは、文章ですから当然です。
また、生徒が書いた答えが模範解答と書き方が違っていても正解になることもあります。つまり国語の定期テストは先生の作り方次第で出題内容や正解に幅が出るのです。
ですから国語は、授業で先生の説明を聞いていなければ、十分なテスト対策ができない科目と言えます。
しかし逆に、しっかり先生の説明を聞いてさえいれば、テストの出題のだいたいの予測がつくのも国語の特徴です。
それなのに国語の勉強を他教科の後回しにするのではもったいないです。
国語のテスト対策のカギは授業内の先生の発言やプリントの中にあります。
普段の授業をよく聞いて、先生が特にここは重要という点は色ペンチェックをして、先生が板書をしていなくても大事そうだと思えばメモを取るぐらいの心構えで授業にのぞんでください。
「国語」の勉強法まとめました。
対応策を身につけて、今度の定期テストからさっそく差をつけましょう。
2. 漢字・知識は満点めざす
テスト範囲の知識分野と漢字は、満点を取るのが当然だと思ってください。なぜなら定期テストでは決まった範囲の中から出題されるからです。
どうせ勉強しても、それほど得点につながらないとか、暗記が苦手だなどと言って漢字・知識分野の勉強に前向きでない人がいます。しかしそれは言い訳に過ぎません。
文章の基本は漢字や言葉の意味を押さえること。そこが得点できないということは、読解問題も理解できず、得点に結びつかない、と言えます。
ちなみに、高校入試になると出題範囲がぐっと広がり、小学1年~中学3年まで2136字が全て対象になります。
それに比べれば、定期テストの漢字範囲など微々たるものです。得点源を当たり前のように得点することが、国語の成績アップの基本中の基本だと理解しましょう。
3. 教科書ワークやガイドを眠らせるな
「教科書ワーク」「教科書ガイド」を知っていますか。
知ってますよね。
街の大きな書店に行けば、学習参考書の棚に専門のコーナーがあります。教科書会社が発行しているものもあれば、教材会社が発行しているものもあります。
コチラは本屋さんでよく見かけますね。
コチラも表紙が素敵ですね。
いずれも教科書の内容に完全対応した問題集であり、参考書です。中身はたいてい次の通りです。
①作品ごとの学習の要点・あらすじ
これを確認すれば、「作者は何が言いたいのか」といった要点をまとめる記述問題でとても参考になるでしょう。
②教科書に出てくる語句の意味
ここを確認しておけば、語句の意味を答える問題に対応できます。
新出漢字も一覧化されていて、教科書以外の用例も載っているので定期テストに応用例で漢字が出題される場合もとても参考になるでしょう。
③段落・行ごとの読解
たとえば、芥川龍之介の『蜘蛛(くも)の糸』で説明してみましょう。
「カンダタはクモの命を助ける優しい一面もあるが、一方で悪人としては、どのような様子であらわされているか」という質問がまず書かれています。
その後に以下のようにページ・行数を示して答えを確認する内容が書かれています。
140ページ5行目「他の罪人と一緒にうごめいている姿」
140ページ11行目「まるで死にかかったカエルのように、ただもがいてばかり」
まさに定期テストで出てきそうな問題をページ・行などを示しながら詳しく説明してくれています。
授業内容に+αの問題を加える先生もいますが、そういった応用問題対策にもこの読解部分は役立つでしょう。
定期テスト対策では、まずは授業でまとめたノートやプリントを復習することが先決ですが、それらの隙を埋め、120%の対策をしようと思うなら、これが1冊あると便利です。
また、特に「教科書ガイド」は古文の予習、復習にとても便利です。一語ごとに「意味・品詞・活用形」などが付いていて、とても便利なのです。
本文全部の現代語訳もを始め、それらに関連した漢字や知識までもが記載されています。
たとえば、清少納言『枕草子』だったら
は (係助詞)
あけぼの (名詞)
やうやう (副詞)
白く (形容詞・ク活用・連用形)
なりゆく (カ行四段活用・連体形)
山際 (名詞)
こういった感じです。
( )の部分を隠せば品詞が問われる問題の対策にも便利ですね。
・・・とここまで説明したところで、実は私が推測するに、みなさんの多くが教科書ワークやガイドのいずれかを持っているのではないかということです。
中学入学時、新学年に進級したときなど、学年の節目に新たなやる気とともに、こういった参考書を買い揃えたのではないでしょうか。
ただ、それが使われているかというと大いに疑問なのです。
机の棚の、はじっこに、見覚えのある教科書ガイドが置き去られてはいませんか?こんなにいい参考書が、使わずにいるのはもったいないことです。
まずは教科書ガイドを手に取り、ほこりを払うことから始めましょう!