赤本対策は本当に必要なのか?
どんな戦いでもまず敵を知ることから、という鉄則がありますね。
受験で「敵」と言えば他の受験生達…ではなく、あなたが志望する大学(の入試問題)ということになります。
赤本対策は、その「敵」を知るために、とても重要なことになります。
受験に勝つ、すなわち志望校に合格するために、赤本対策は積極的に取り組みましょう。
赤本を使用する大きな目的は、この2つ
自分の実力の把握です。
では、具体的に説明していきます。
①入試傾向の把握
②自分の実力の把握
③赤本を使用する時期
2.赤本の活用方法
①志望校の入試情報把握
②例.東京外国語大学言語文化学部
③例.早稲田大学教育学部
④合格最低点・平均点を知る
⑤英語を例にした入試傾向把握
⑥国語を例にした入試傾向把握
3.赤本はどのくらいやればいいのか?
4.まとめ
1.実際に赤本を使用するのはいつがいいのか?
①入試傾向の把握
志望校が決まったら、すぐに買いに行くこと。
なぜなら、早めに対策を始めることが、成功の可能性を高めるからです。
解ける解けないは別として、入試問題に触れておくと、その時点での自分の実力と、到達すべき目標との差を直感的に理解することができ、その後の対策を立てる大きなヒントになります。
早ければ早いほど有利になります。
赤本に取り組む第一の理由はそこ、つまり『入試傾向の把握』にあるのです。
②自分の実力の把握
高校2年生の春、あなたは志望校を決めたとしましょう。
そして、志望校の赤本を手に入れてやってみた。
結果は当然解けない問題の方が多いはずです。
しかし、それでいいのです。
志望校の入試問題の感触を確かめ、自分の現在の実力との差を知ることができれば、それで十分です。
今解いてみた志望校の入試問題を入試当日に正解できるようにするにはどうしたらいいだろうかという指針ができたことは、今後の勉強計画の組み立てに多いに役立つはずです。
入試傾向を知ることは、限られた期間内で戦いに勝つために必要なことなのです。
③赤本を使用する時期
赤本を初めて解いてみる時期は、志望校決定の時期によって実際には個々で違ってくるでしょう。
しかし、少なくとも高校3年生になった段階で全員が志望校の赤本を解いておきたいものです。
これから受験勉強を効率よく行っていくためにも『入試傾向の把握』をしておくことは欠かせないからです。
高校3年生の夏休み中には、赤本の1年分は確実に解いてみて、10月以降には本格的に使っていきましょう。
今度は10月から本格的に赤本を解き始めるという指針ができました。
そうすると、10月までには受験の基本知識をしっかりと定着させていることが必要だと逆算できるわけです。
そうすると、さらに10月までにどのくらいの学習量をこなせたかも大きな鍵になってくるわけです。
2.赤本の活用方法
①志望校の入試情報把握
受験情報は年々変化します。
常に最新の情報を知っておく必要があります。
赤本には、倍率や配点などの情報がくわしく記載されています。
自分が受ける志望校の学部学科の情報には蛍光ペンなどで印をつけておくと良いでしょう。
科目・配点・合格者最低点などの情報は受験勉強をする上では、暗記をしておいてもよいくらいです。
②例.東京外国語大学言語文化学部
自分が受験する大学の配点の重要性をあなたは知っていますか?
たとえば、東京外国語大学言語文化学部では、
センター試験の450点満点中英語の配点が200点、
二次試験においては400点中300点が英語の配点です。
この大学を志望校とした場合、どの科目も満遍なく学習していくことは果たしてよいのでしょうか?
英語の比率がセンターでは約45%、二次試験においては75%の割合になっています。
この戦いに勝つためには英語を重視をして、学習するのは当然の戦略です。
③例.早稲田大学教育学部
早稲田大学の教育学部の配点は各科目50点満点で計150点
学部系統にもよりますが合格最低点は90点~110点なので各科目満遍なく学習する必要性があります。
一例でしかありませんが、このように配点の違いで戦い方がかわってくるわけです。
1日に英語を何時間勉強する必要があるのか?などを各大学にあわせて学習の方法のプランニングをして、赤本を活用しましょう。
④合格最低点・平均点を知る
合格最低点と合格者平均点を知ることは、戦略を練る上で重要です。
たとえばセンター試験で8割の得点率が必要だとすると、英語170点、数ⅠA80点、数ⅡB70点、国語160点という得点見込みの配分をしてもよいでしょう。
このように各科目の目標得点をしっかりと決めることが大切です。
二次試験で英国を使用する場合は、得点見込みの英国の比重を上げてもよいでしょう。
なぜなら、その科目は他の科目よりも多く学習するから成績もおのずとよくなるはずだからです。
入試傾向を知ることは、合格を勝ち取るためには必要なことです。
⑤英語を例にした入試傾向把握
英語を例にすれば、制限時間は何分なんだろうか?
大問は何問あるのか?
問題のジャンルはどんなものか?
などの傾向を知ることは合格への近道といえます。
例えば1000文字を越える長文が出ることを知らないままで、受験に臨んだらどうなるでしょうか。
おそらく散々な結果になるでしょう。
時間が足りなくなり、実力が発揮できなくなるでしょう。
長文が出題されることがわかっていれば対策をすることもできるわけです。
入試に向けてトレーニングすることも当然できるわけです。
このように、傾向をしっかり把握して対応策を考える。
⑥国語を例にした入試傾向把握
国語も同様に考えてみましょう。
まず、古文・漢文が志望校で出題されているのか確認しましょう。
また、単元ごとの配点がかわらないようであれば、古文・漢文に学習のウエイトを置くのもひとつの作戦です。
古文・漢文のほうが、安定して得点しやすいからです。
現代文は文章によって難易度に差が生まれやすく得点をあらかじめ見込むことが難しいのです。
他の科目に関しても同様です。
どの単元の問題が必ず出るのかの傾向がつかめていれば、その単元を重点的に学習すればよいわけです。
志望校に合格するためには入試問題の傾向把握と対策をしっかりと行っていきましょう。
3.赤本はどのくらいやればいいのか?
大学入試の過去問は、5年分は解いておきましょう。
大学によっては2年分ぐらいしかないところも存在します。
その場合は、他の学部の問題もやっておきましょう。
また、他大学で傾向の似ている大学の赤本を解くのもひとつの方法です。
合格を勝ち取るためには赤本はすみずみまで解くようにしましょう。
最後に、赤本を解く際は、本番を意識しながら解くことをこころがけましょう。
制限時間をはかって取り組みましょう。
志望校対策をしたにもかかわらず、本番でガラッと傾向が変わる可能性はないわけではありません。
そんなときは、今までつちかってきたものを全て出し切る気持ちで合格を目指すという強い信念がとても大事です。
4.まとめ
赤本対策は本当に必要なのか?
→赤本対策は、その「敵」を知るために、とても重要なこと。積極的に取り組みましょう。
『入試傾向の把握』
志望校が決まったら、すぐに赤本を買いに行くこと。早めに対策を始めること。
『自分の実力の把握』
限られた期間内で戦いに勝つため、志望校の入試問題の感触を確かめ、自分の現在の実力との差を知ること。
『赤本を使用する時期』
少なくとも高校3年生になった段階で全員が志望校の赤本を解いておきたいものです。
高校3年生の夏休み中には、赤本の1年分は確実に解いてみておくこと。
『志望校の入試情報把握』
赤本で志望校の入試最新情報をチェックしよう。
科目・配点・合格者最低点などを熟知して学習方法のプランニングを行おう。
3.赤本はどのくらいやればいいのか?
本番を意識しながら解くことをこころがけましょう。
制限時間をはかって取り組みましょう。