一番差を付けやすい科目
大学受験の地歴公民は、実のところ一番合否に関わってくる科目です。
学校の先生たちは口を酸っぱくして「英語をやれ!」と言って来ませんか?もちろん英語はできるようにする必要がある科目です。
一方で、受験生みんながある程度まで点が取れるように仕上げてくるので、差が付きにくい科目でもあるのです。
では、どの科目が一番差を付けやすい科目なのか?と言われると…
はい、地歴公民ということになります。
言うまでもなく、日本史にしろ世界史にしろ地理にしろ政治経済にしろ、覚えなくてはいけないことが大量にありますよね。
それだけでも尻込みしてしまうというのに、難関大学の入試になると記述解答が課せられてくるので、もうどうしていいのやら、と思ってしまう人も少なくないでしょう。
この科目に、ついつい見えない壁を感じてしまっている人は、どうやって乗り越えるべきなのか?そのヒントを差し上げます。
1.まずは一通り(全範囲を)学習すること
教材は特に問いません(学校の教科書でOKです)、まずは一通り触れましょう。極力高校三年生の夏までに終わらせて下さい。
学校の授業に準じて学習していると、全範囲終わるのが12月頃ということもあるので、自発的に学習を進めるか、予備校などで先取り学習をすることを勧めます。
(代ゼミサテラインの授業などがお勧めです。それこそ夏までに全範囲終わることが可能です!)
ここで、全てを完璧にしようと思わないでください。地歴公民の学習において、下手な完璧主義思考は不要です。
2.「好きor嫌い」「得意or苦手」を意識する
全範囲終えると、自分がプラスの意識を持っている分野、マイナスの意識を持っている分野がわかってくると思います。ここの段階では、それが非常に大切です。
マイナスの意識を持っている分野というのは、受験本番に向けての「弱み」となる部分になる可能性が高いです。
逆に、プラスの意識を持っている部分は、「強み」になる可能性が高いです。漠然とした意識ではなく、強みと弱みをここで明確にします。
3.演習を徹底的に!
強みと弱みを意識した上で、演習を徹底的にやりましょう。
問題集は書店で色々見ながら、自身がやり易く、「最後までやり抜ける」と思ったもので構いません。
(参考までに、Z会が出版している「実力をつける●●題」シリーズがお勧めです。)
ただし、それなりに難易度は高めなのでGMARCH志望者以上に最適です。徹底的にやり抜く、というのはただ闇雲に何度も繰り返しやれ、ということではありません。
一度目は丸腰で臨んでください。
そして、答え合わせをしながら正解と不正解をわかるように印をつけていきます。
その上で不正解だった箇所は、解説を見ながら「なぜ不正解だったのか」を確認していきます。ここで不正解だった理由を明確にすることが何よりも大切です。
「その部分を学習したけれど忘れていたのか」
「そもそも、教科書などに掲載されていない事項なのか」など
ひとつひとつ突き詰めていくと、何かしら理由が出てきます。それらを都度メモしながら進めてください。
一周終わると、どんな問題で自分が間違えたのかというのが一目瞭然になります。これらは何よりも素晴らしい、生き生きとしたデータです。
4.志望大学の対策を綿密に
1.から3.まで抜かりなくやれば、あとは志望大学の過去問に取り組みましょう。
ここでももちろん、闇雲にやるのではなく、最低5年分は解いて学校ごとの傾向を知りましょう。
「数問、教科書外の範囲のものを出してくる」のか
「(日本史や世界史であれば)文化史が多めに出される」のかなど
驚くほど傾向は学校ごとに違います。
ただし、ここで傾向ばかりに目を取られていても点数は取れません。それに対応できる自力をつけておくことで初めて対策が生きてきます。
これらのうち、何かひとつだけやっても意味はありません。全てこなして初めて合格の基準に達することができます。
早めに学習を開始して、地歴公民を得意科目に仕上げてください。誰でも得意科目にすることができ、最後まで伸び続けるのが地歴公民です。
見えない壁は取り払ってしまいましょう。合格する人は、それができた人たちです。