もう”自分”を押し殺さないで!
出題作品
出題校
学習院中等科、実践女子学園中学校、関東学院中学校
出題ページ
P135 ・・・・・・ばかじゃないの!
学習院中等科 出題
あらすじ
長野県の雪深い山村で、友人となった少女 桑島満希(くわしまみつき)と少年 野見山行人(のみやまゆきと)の小学5年生から高校卒業までを描いた物語です。
ポイント
「春が来る(高校三年生春)」からの出題です。
卒業式を前日に控えた高校三年生の満希と行人が、それぞれの進路を語っているとき、突然、行人が小学生の頃に不登校だったと告白し、満希は動揺します。
そのとき満希は、小学生の頃の行人のある言葉を思い出し、怒りに似た感情を覚えます。
表題の満希の思いは、行人のどのようなところに対しての感情なのかを記述させる問題でした。
行人が本当は不登校の環境から抜け出す目的で長野にやって来て、不安に押しつぶされそうになっていたのに、そんな自分を押し殺して、満希に「僕がいると嫌だよね」と言って気を遣い続けた、そこに今怒りを覚えた、ということをまとめます。
人が生きていく上では必ず“出会い”と”別れ”があります。
その中で“自分”を押し殺すことなく、大切な“友情”をずっと育んでいきたいものです。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦