ぼくの意思で“大人”になる
出題作品
出題校
晃華学園中学校、実践女子学園中学校、青山学院中等部、日本大学第三中学校
出題ページ
P159 ぼくはあいまいにうなずいた。
晃華学園中学校、青山学院中等部、日本大学第三中学校 出題
あらすじ
学校へ行くとき、団地のベランダからお母さんが“お見送り”してくれる、そんなことが日課となっている小学生の心の成長を描いた物語です。
ポイント
幼くして父を亡くした5年生の塚原輝(ひかる)にとって、お母さんの朝の“お見送り”は日常のことでした。
それを同級生にからかわれたことをきっかけに、輝自身がお見送りを続けたいのか悩みます。
そして6年生になる直前に“お見送り”をやめる決心をします。
表題はその悩みをおじいちゃんに打ち明けて、おじいちゃんが「やめる必要はない」と言ってくれたときの輝の反応です。
問題はこのときの輝の気持ちを答えさせるものでした。
おじいちゃんの心づかいも理解できるが、お父さんが亡くなったことで始まったお母さんの“お見送り”を、6年生を迎えるにあたって、自分の意思でやめたいと思ったこと。
そして、これからは見守られる“子ども”ではなく、少しでも早く“大人”になりたいという気持ちが芽生えたこと、などをまとめます。
中学入試において、“大人”になることを考えるのは頻出テーマの一つです。
その中学入試を通じて、大人になるとはどういうことかを考えるのも大切だと思います。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦