人との関わりが生む“自分らしさ”(アイデンティティ)
出題作品
出題校
鎌倉学園中学校、成城中学校、世田谷学園中学校、田園調布学園中等部、開智中学校
出題ページ
P24 このような考え方
成城中学校、田園調布学園中等部 出題
あらすじ
“ことば”が人同士の関係を作り上げていき、“自分らしさ=アイデンティティ”を表現する、ということを述べた論説文です。
ポイント
「アイデンティティ表現の材料としての『ことば』」からの出題です。
“アイデンティティ”とは、その人にあらかじめ備わっている“属性”(ぞくせい:固有の性質)による“本質主義”に基づく概念であるととらえられてきました。
コミュニケーションにおいては、男は男らしく、女は女らしい言葉づかいをする、という考え方です。
しかし、“このような考え方”では説明のつかないことがたくさん出てきていると述べており、それはどんなことなのかを問う問題でした。
“男らしさ”や“女らしさ”で人とコミュニケーションするのならば、なぜ家庭や学校、相手や場所・目的、大人や子どもで話し方が変わるのか、といった言葉づかいの多様さが説明できない、とまとめます。
今後、“多様性”がますます重要視される社会において、さまざまな人とさまざまな言葉をつかってコミュニケーションをすることで、これまで以上に“自分らしさ”が磨かれていくように思います。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦