本当に“おいしいもの”って何?
出題作品
出題校
和洋国府台女子中学校、鷗友学園女子中学校、香蘭女学校中等科、女子美術大学付属中学校
出題ページ
P31 この学校に来てから、給食をおいしいと感じたのはこれがはじめてだった。
女子美術大学付属中学校 出題
あらすじ
中学校の“給食”が織りなす6人の生徒たちの心の動きを描いた物語です。
ポイント
「七夕ゼリー」からの出題で、家庭の事情のため、お嬢様小学校から公立の中学校に通うこととなった一年生の笹川美貴(ささがわみき)の話です。
美貴は、華やかな小学校時代との落差に現状を受け入れられず、今のクラスになじもうとしませんでした。
そんなとき、クラスメイトの飯島梢(いいじまこずえ)から“給食”を使ったすてきなプレゼントをされます。
問題は、梢の給食プレゼントである “七夕ゼリー”を食べた美貴がなぜ“おいしい”と感じたのかを記述させるものです。
友だちがくれたすてきなプレゼントとその気持ちに触れることで、過去にとらわれることをやめ、梢たちとこれからの学校生活を送っていこう、という美貴の気持ちをまとめます。
2018年以降毎年のように中学入試での出題がある本作は、“給食”という身近なテーマから少年少女の繊細な気持ちを描いており、そこが毎年の入試出題につながっていると思います。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦