誰かが引き上げた“つるべ落とし”
出題作品
出題校
高輪中学校、学習院女子中等科、横浜共立学園中学校、海城中学校、学習院中等科、青山学院横浜英和中学校
出題ページ
〈後期〉P22 あの瞬間に世界の重力が変わった。
青山学院横浜英和中学校 出題
あらすじ
北見第二中学校1年A組のクラスメイト24人の1年間のエピソードを、
〈前期〉〈後期〉の形式で1人ずつ紹介していく物語です。
ポイント
「秋の日は…久保由佳(ゆか)」の物語は、1年A組の美化委員 久保由佳がクラス委員長選挙に立候補する話です。
厳格な父のもとで育った由佳は、クラスの美化に反する生徒には厳しく当たるためクラスの生徒から、ややうっとうしく思われています。
そんな由佳を選挙で支持する生徒は少なく、結局、由佳自身と友人の日向子(ひなこ)と、あと誰かの1票の合計3票しか入りませんでした。
その誰かが入れた1票によって、由佳は表題のようなことを感じます。
その由佳の気持ちを記述させる出題でした。
由佳の気持ちの移り変わりを”つるべ落とし”にたとえているので、そこを具体的に表現することがポイントとなります。
〈前期〉〈後期〉ともに複数の学校で出題された本作は、個性豊かな24人の物語が今後の入試でも語られていくと思います。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦