ひ孫との“最後の約束”
出題作品
出題校
立教池袋中学校、横浜雙葉中学校
出題ページ
P30 さあ優生(ゆうせい)、天狗(てんぐ)様にわい(おまえ)の探し物を出してもらえ
横浜雙葉中学校 出題
あらすじ
人生の終盤にさしかかった3人の”ジイ”の姿を描いた、3つの物語のうちの1つです。
ポイント
「海神-わだつみ」の物語は、東京に住む小学4年生の真鍋(まなべ)優生(ゆうせい)が、瀬戸内海の佐柳(さなぎ)島(香川)で暮らす95歳のひいおじいさん清次(せいじ)を訪れる話です。
優生は、清次と一緒に山の上の大天狗神社へ向かうため長い階段を登ります。
階段をやっと登り切って大天狗神社に到達し、そこにまつられている天狗の像に対面したとき、清次が優生に表題のセリフを言います。
このときの清次の気持ちを考えるという問題が出題されました。
不登校となり、現実生活に苦しむ優生に、解決の糸口となる希望を自分の手で見つけてほしいと願う気持ち、ここまで考えることがポイントです。
悩むひ孫のために、病気におかされた自分の命を削り、ひ孫を勇気づける行動をとった”ジイ”の姿は、人が生きていく上で最も大切な”家族への愛”があらわれており、入試においても最重要テーマです。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦