チームもぼくらも “大きくなる”
出題作品
出題校
武蔵中学校、立教池袋中学校、カリタス女子中学校、広尾学園中学校、東京純心女子中学校
出題ページ
P223 ぼくたちはこれまでよりも強くなるだろう。チーム全体としても、もっともっと強くなれるはずだ。
カリタス女子中学校 広尾学園中学校 出題
あらすじ
テニスに打ち込む少年 横山太二(たいじ)と、その家族や周りの人たちの心の成長を描いた物語です。
ポイント
太二が部活動で伝統的に行われている“グーパーじゃんけん”で決まるそうじ当番について、そのやり方に悩むという場面です。
ふまじめな部員の末永(すえなが)がそうじ当番になるよう、他の部員が全員“パー”を出すよう口裏を合わせ、一度はそれで末永を“ハメて”しまいます。
しかし、太二や一部の部員はそのことに心を痛め、苦悩していました。
そして次のじゃんけんの時に、太二が反射的にとった行動が事態を好転させます。
表題は、偶然とはいえチームの雰囲気がよくなったことを感じた太二の気持ちを表したものです。
太二の気持ちをしっかり理解し、表現することが求められます。
2017年以降、毎年のように出題される傾向がある本作は、”心の成長”が描かれている名作です。
今後の中学入試においても “王道”を行く作品として出題されていくと思います。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦