“型”の先にある “私の花”
出題作品
出題校
麻布中学校、武蔵中学校、 海城中学校、横浜雙葉中学校、 神奈川学園中学校、専修大学松戸中学校、法政大学第二中学校
出題ページ
P121 私もまだまだだ。いつか私だけの花を活けて、朝倉くんをはっとさせたい。 姉のことなんか目にも入らないくらい私の花を見つめてくれたらいい。
麻布中学校 出題
あらすじ
年齢も立場も違う6組の登場人物がたどっていく境遇を描いた物語です。
ポイント
いくつかのお話の一つ「まだまだ、」は、華道教室に通う高校一年生の津川紗英(さえ)のお話です。
“自分の花”を求め失敗しながらも、“型”をつきつめることこそ、その先の“自分”が見える近道であることに気づく、という物語です。
出題は、“型”の大切さに気づいた紗英が、その先に見える”自分の花”を活けることで、あこがれの男子の朝倉くんや、今まで甘えていた姉たちからも一目置かれる存在になりたい、という少女の精神的な成長をしっかり記述させるものです。
本作の著者宮下奈都氏の著書は近年多くの入試で出題されています。 男子女子問わず宮下氏の著書に触れておきたいものです。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦