私は私のためにピアノを弾く
出題作品
羊と鋼の森 (文春文庫)
書名:羊と鋼の森
著者:宮下 奈都
刊行日:2015/9/11
出題校
鴎友学園女子中学、森村学園中等部、 自修館中等教育学校、青山学院横浜英和中学、富士見中学校
出題ページ
P193 ピアノで食べていこうなんて思ってない。ピアノを食べて生きていくんだよ。
森村学園中等部、富士見中学校 出題
あらすじ
高校時代のふとした出会いをきっかけに、ピアノの調律師になった青年外村(とむら)。
ビアノを通じて様々な人たちと出会うことで、彼の成長していく姿を描いた物語です。
ポイント
今回は調律の得意先である高校生の佐倉和音から久しぶりに調律を依頼されます。
外村たちの前で和音はピアノを弾き、「私は私のためにピアノを弾く」と言うのです。
実は和音の双子の妹、由仁は病気でピアノが弾けなくなってしまっていました。
和音もピアノを弾くことをためらうのですが、自分らしく生きよう、自分自身のためにピアノを弾いて生きていこうと決意するのです。
その心理を理解できるかが正否のポイントとなります。
入試問題としてはもちろん、映画やマンガなど様々なメディアで展開した当作品。
一度しっかり読んでおきたいものです。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦