中学入試 国語 出題作品紹介 はじめての哲学 藤田正勝

生きる意欲の “落とし穴”

出題作品

はじめての哲学 (岩波ジュニア新書)

はじめての哲学 (岩波ジュニア新書)
書名:はじめての哲学 (岩波ジュニア新書)
著者:藤田 正勝
刊行日:2021/6/18

出題校

品川女子学院中等部、山脇学園中学校、渋谷教育学園幕張中学校、國學院大學久我山中学校

出題ページ

P6 しかしここに一つの大きな落とし穴が待ちうけています。
國學院大學久我山中学校 出題

あらすじ

生きていく上でぶつかる「人はなぜ生きているのか」「人はなぜ勉強するのか」などの問いについて考える“哲学”の第一歩を哲学研究の博士である筆者がやさしい言葉で解説する説明文です。

ポイント

今回は「生きる意味」で、自分自身が“どう生きるかを考えるテーマです。
自分を中心にものごとを見ることはとても大切で、“生きる意欲”が自分を成長させるため、人は様々なことにチャレンジし、学習し、自分の可能性を広げていくのです。

しかし実はそこに一つの大きな“落とし穴”があり、表題の問題はそのことについて記述するものです。
自分が生きるための“意欲”がいつしか必要のないものや多くのものを手に入れたくなる欲望へと変わり、他人をかえりみることなく自分中心の欲望の連鎖へおちいってしまう可能性がある、ということをまとめます。

“考えること”は一生ついてまわることですが、自分について考えることと同じくらい自分以外の人たちのことも深く考え、より自分自身を高めていきたいものです。

執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦
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