初めての夏期講習!
小学生のわが子に適した塾の選び方・活用法

国大Qゼミ 小学生のための教育ブログ

夏期講習は塾選びに最適なタイミング

夏期講習は、まとまった期間の体験ができて今後通塾するかどうかを見極めやすく、塾選びに最適なタイミングです。

・中学受験をするかどうかは決めていないけれど、まずはわが子の学力を高めてあげたいと考えている方
・この夏、初めて夏期講習を受けさせてみようかなと考えている方
・ご家庭で、どんな塾を選べばいいのか迷っている方
・夏期講習の受講までの手順が不安な方

ぜひわが子に合った塾を選んで、この夏のお子さまの学力アップのための第一歩を踏み出してください。
今回のブログではそのためのアドバイスができればと考えています。

わが子に合った塾をどうやって選べばいいのかお悩みの方に、この夏のお子さまの学力アップのためのアドバイスができればと考えています。

1.塾の種類

塾の種類は大きく分けると「目的」と「授業形態」で分けられます。
塾を目的別に種別すると次の2つに分けられます。

そして、形式で種別すると次の3つのグループに分かれます。

ここからは、それぞれの形式の長所・短所を見てみましょう。
お子さまに「合う・合わない」の観点で判断・選択してください。

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2.チェックポイント① 個別型の塾の見分け方

長所

何といっても、受講生の「分からない」ところに戻って、「分からない」ところだけを指導されるので、学習内容にムダが無く、密度の濃い学習が期待できます。

短所

一番は、授業料が高いこと。
1時間当たりの授業料は、幅はありますが、一般的に集団塾の2倍~5倍です。
講師は大学生の場合が多く、講師の指導力や相性によって学習効果に大きな差が出ることも確かです。またリラックスした環境が転じて、緊張感を欠く場合もあります。

この形式のいい塾・悪い塾の見分け方

学生だからといって指導力が劣るとは限りません。
お兄さん・お姉さん先生としてお子さまの意欲をガンガン引き出してくれる優秀な学生講師もたくさんいます。一方、トレーニング(研修)を受けているどうかは、服装や言葉遣いに表れます。
講師の質を見極めたいものです。

また、塾としての「カリキュラム」を持っているか?
「お子さまに合わせた学習」は裏を返すと、学校進度や受験に間に合わないケースも出てきます。
そういった意味での「講師任せ」の個別塾は結果として成果につながらないケースも多々あります。

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3.チェックポイント② 大人数集団塾の見分け方

長所

一般に上位校合格実績を掲げる進学塾に多い形式です。
「合格ノウハウ」を持つプロの講師による熱気あふれる授業が期待されます。
また、他の受講生との競争心も芽生え、切磋琢磨の中、意欲の向上も期待されます。
高いレベルで共に学ぶことの喜びも得られることでしょう。
また、費用も個別塾に比べると安い傾向にあります。

短所

お子さまのレベルとクラスのレベルがあっていない場合、「浮きこぼれ」や「落ちこぼれ(ついていけない)」に陥ります。
「落ちこぼれ」は発見しやすいのですが(宿題ができない、テスト結果が悪い、意欲が低下するなど)、意外な盲点はむしろ「浮きこぼれ」なのです。
クラス内で上位にいて、いい気分でスイスイと勉強も進みます(これはメリット)が、必要のない(できていること)説明を受けたり、早くできて時間を持て余したり、相当「ムダ・ムラ」があるのです。
一般的には「3:4:3」=浮きこぼれが3割、落ちこぼれが3割で、クラスにぴったり合っているのは4割しかいない、というデータもあります。

この形式のいい塾・悪い塾の見分け方

一般に「合格実績」で塾の「格付け」がされますが、それ以上に大切にしたいのは、実際の指導(サービス)内容です。
まず、授業外での「質問対応」が充分にできているか(塾の規模によっては質問に行列ができる場合もあります)、宿題のフォローがなされているか、そして「浮きこぼれ」の子に「次の課題(プラスアルファ)」を与えているか?
「落ちこぼれ」の子に個別のアドバイスやフォロー(居残り勉強、質問対応など)をしているか?
つまり、「集団型」であればこそ、授業内外で「個別の対応=一人ひとりへのケア」がなされているか、が最大の判別ポイントです。

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4.チェックポイント③ 少人数集団塾の見分け方

長所

「個別塾」「大人数集団塾」双方の長所を持ち合わせています。
講師側から見ると、10名を超えると相手は「多数」、未満だと「個人の集まり」です。
プロの講師による、一人ひとりに目が行き届いた授業が期待されます。
また、受講生も授業中でも質問ができる適度にリラックスした学習環境で伸び伸びと意欲的に学習していきます。

短所

長所と同様に「個別塾」「大人数集団塾」双方の短所を持ち合わせている場合があります。
特に、最上位層への「合格ノウハウ」を充分に持ち合わせていない場合があります。

この形式のいい塾・悪い塾の見分け方

やはり、ある程度「合格実績」がないと心配ですね。
塾の経営規模が極端に小さい場合は、卒業まで塾が存続するか、というシビアな現実も頭の隅に置いておきたいものです。
そのあたり、HPを見るだけでもある程度判断はできるでしょう。

また、講師と生徒の距離が近いから、講師の人柄や熱意がダイレクトに影響します。
実際に足を運んで塾長、担任、講師とことばを交わしてみることが大事です。

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5.チェックポイント④ 夏期講習受講までの手順

①ホームページで検索して資料を取り寄せ

「希望の駅名」と「塾」などのキーワードで検索します。
ホームページでは塾の授業形態や、駅からの時間、環境などもチェックしましょう。

まとめサイトで一気に資料請求する方法もありますが、あまり興味がなく、とりあえず資料請求した塾からも電話が鳴り続けて大変!なんてことにもなるので、ある程度「選別して」資料請求するか、直接その塾のHPに飛んでから請求する方法がいいかもしれません。

②資料チェック

夏期講習を「無料」や「割引」で受講できるか?
「無料」とは言っても、一般的には「教材費」は有料です。
その金額もチェックしましょう。
そして、上記の塾のタイプとお子さまのタイプを考え合わせて、問い合わせる塾を絞り込みましょう。

③電話で問い合わせ

「夏期講習受講の手順」を質問します。
チェックポイントは以下です。

④塾で面談[最重要ポイント]

候補となる塾に実際に足を運び、塾の先生と会ってお話を聞きましょう。
候補が複数ある場合は、複数の塾に足を運びましょう。
ここは労を惜しんではいけません。

ここでのチェックポイントは以下です。

要はご家庭の方針と塾の方針が合致するかを見極めましょう。
そして、一定の確信を持って夏期講習にのぞみましょう。

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6.チェックポイント⑤ 夏期講習が始まってから

①ノート(あるいは書き込みテキスト)をチェック(初日)

あまり「どうだった?」としつこく聞かずに、ノートやテキストから塾での様子を感じ取りましょう。

②お子さまの様子の報告(2~3日後)

2~3日経過しても塾からの報告連絡がないのはちょっと???ですね。
その場合、こちらから連絡を入れてみるといいでしょう

③講習終盤

講習が終わってからも、引き続きその塾に通うか否か。
お子さまの気持ちを大切にしながら、ご家族で話し合ってください。
判断基準はずばり「楽しかった」か否か、です。
まず「楽しい」という前向きな気持ちが通塾へとつながります。

でも、お父様、お母様の判断として当初の確信が揺らぎ「?」がつくようなら、今回は見送った方がいいかもしれません。
塾を途中から変えるのは、それなりの費用とエネルギーをムダにすることなります。
他の塾も見て、比較してからもでも遅くはありません。

ただ、せっかく身に付いた学習習慣、間髪入れずに「次の候補」を探しましょう。

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7.最後に

「塾の先生が書いているこんな文章、信用できない!」って思われたかもしれませんが、自塾のことは横に置いて、知り得る限り正直に書いたつもりです。
その塾その塾で、考え方、授業形態、方法、環境も様々です。
「いい塾・悪い塾」なんて、分かりやすくするために過激な書き方をしましたが、実際に「いい塾・悪い塾」があるわけではありません。
塾も選ばれる時代、「悪い塾」はとうの昔に消滅しました。
そして、今ある塾は全部「いい塾」って言ってもいいかもしれません。

大切な観点は、お子さまに「合う塾・合わない塾」がある、ということです。
そのマッチングのヒントとなったなら幸いです。

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●執筆者 荒屋剛志(あらやつよし)

(株)理究 取締役 学習塾事業部(国大Qゼミ)を統括
学生時代から塾一筋三十数年 小学生から高校生まで 数英国理社全科目対応
保護者セミナー企画の開催、自らも話す

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