将来を形作るためのお手伝いがしたい!
この仕事のよいところは?
塾は学校とは違います。
勉強を教える、教わることが中心。
保護者からの期待も、まずはお子さまの成績を伸ばすこと、だと思います。
何かの縁があって、Qゼミで出会った子どもたち。
彼らの将来を形作るためのお手伝いとして、学力を高めるということに意義を感じています。
そもそも教えること自体が面白いと感じています。
どのように教えたら分かりやすいのか、興味を持たれるのかを工夫することですね。
そこに特にやりがいを感じます。
教え方の工夫については、だいたい夜に自宅で考えることが多いです。
例えば、中3化学分野「イオン」では、レモンを使って電池を作ることができるという記載があります。
ホワイトボードにイラストを描いて説明するよりも、本物のレモンを買ってきて教室を暗くし豆電球がつくのを実際に見せています。
知識と理解に感動が加わります。
また忘れにくくなります。
授業の満足度、効果を意識して
仕事をするうえで、意識していることは?
常に生徒の期待に応えられるように、授業準備を怠りません。
大勢を一人で相手にする仕事です。
どうすれば、生徒全員が満足してくれか、成績を効果的にあげることができるのかを常に考えています。
塾は勉強を教えること、授業が商品です。
まず、しっかりと準備することに時間を割きます。
ただ、そこで大切なのは、準備したから大丈夫という思い込みです。
教え方の工夫も、自己満足で終わってしまう恐れもあるのです。
それを防ぐためにも生徒の反応に対して敏感になることが大事です。
授業中、熱く語っているように見えて、実は私、冷静に生徒の表情を確かめているんです。
生徒が満足してくれたな、と感じることができれば私も満足です。
授業は真剣勝負って言うじゃないですか。
「あー、うまくいかなかったか…」という回もたまにはあります。
勝率は9勝1敗ぐらいですかね。
扉を開けて入ってきたときの最初の「こんにちは」から
校舎運営で、心がけていることは?
まず、コミュニケーションです。
学習塾は子どもたちを相手にした仕事です。
勉強以外に塾の居心地の良さが大切です。
生徒が教室の扉を開けて入ってきたときの最初の「こんにちは」からその日のコミュニケーションが始まります。
特にあいさつはしっかりと声に出すようにしています。
それに勉強は続かなければ効果がありません。
子どもによって性格は様々、分かりやすい授業をするだけでは続けるのが大変な生徒もいます。
休憩中に声をかけたり、和ませたりする配慮も大切です。
本題7割、余談1割ぐらいで、息抜きになるようなことも授業中に話すようにしています。
ただ、あくまで塾の目的は勉強です。
いかに短時間で、いかに多くの情報を生徒に理解させることができるか、つまり学習の効率を意識することが最重要だと思っています。
なので、授業では重複した説明はしないよう注意して、多くの生徒が間違いやすい問題に説明を絞り、なるべく短いことばで例などを交えて説明するようにしています。
中学1年生へ初めて方程式の原理を話すときなどは「イコールをはさんで両辺に同じことをしても等式は成り立つ」ということを説明する際、天秤の両ざらに同じ分銅を載せても、同じ分銅を取り除いてもつり合ったままだよね、などといった説明をします。
こうした時間効率を高める工夫を心がけています。
好奇心まで刺激するような授業を
授業で大切にしていることは?
最終的に理解できればいいのではなく、いかに短い時間で、短い言葉で、できれば好奇心まで刺激するような説明ができるか気をつけています。
小学生へ説明するときは結論から伝えるなど、回り道せず端的に説明します。
中学生へはある程度説明したのちに答えを伝え、途中からは生徒に考えさせるなどしています。
また、理解していないのに「わかったことにされてしまう」というのをさけるため、「じゃあ説明してみて」といった具合に理解度の確認をします。
授業準備が肝心!
他塾に負けないところは?
授業準備が肝心です。
長いときは1授業に2時間以上かかることもあります。
基本は説明する際の言葉選び、どういう言葉を使えば最も端的かを考えます。
次に説明する内容の順番、問題演習はどの説明の後で、どの問題をどの程度やるのかを考えます。
英語は有名な歌の歌詞でこの文法が使われている、数学で言えばオウムガイやひまわりの渦には縦横の比があり、一定の数列に基づいているフィボナッチ数列とか、理科でいえば新しい天体や生物が見つかったり、歴史であればこんな裏話があったり、といったことを説明に上乗せします。
そんな、トピックを調べるだけでもなかなか時間がかかってしまいます。
けれどもそれが楽しいんですよね。
みんなの興味津々の表情を目に浮かべながらやっていると、気が付いたら夜明け前、なんていうことも何度かあります。