中学入試出題図書を分析してみました

こんにちは、国大Qゼミ川崎校の亀田です。
今月は川崎校で昨年から実施している企画、「MDT48(丸読タイム48)」の出題図書および出題傾向分析について、3回にわたってお話しいたします。

MDT48とは

2018~2020年中学入試の国語問題で複数出題のあった48冊の出典図書(これらの図書を「MDT48 1期生」としています)を“丸読”して、読書のよさを再認識してほしいとスタートしました。

▲MDT48 1期生

あれからさらに図書が増え、現在は2期生(2021~2023年出題図書)48冊がデビューし、100冊近い大所帯グループとなりました。(笑)

▲MDT48 2期生 ※若干3期生の姿も・・・

さて、「MDT48」のコンセプトは2023年3月アップ分に書いたのでそちらをご参照ください。↓

中学入試で出題された図書をどんどん読みましょう!

MDT48 センター図書紹介

今回は、MDT48のセンター図書(過去5年間で最も多くの中学入試で扱われた出典著書)で、今回は物語文を紹介いたします
実際に校舎で掲示しているポップで紹介します。手書きのため、お見苦しいところが多々ありますがご承知置きください。

センター(出題数1位)物語文はこちら、『十四歳日和』

私が把握している限り、この『十四歳日和』は過去5年間で10校以上の学校から出題されています。
テーマは「学校生活での“本当の自分”」で、中学校においてクラスの中での人間関係をうまく築くことが求められる中、悩みながら「本当の自分」と向き合う決心をする、という話で、どの中学校からもほぼ同じ場面から出題されております。

これだけ多くの学校から出題される理由を考えると、

  • 自分の気持ちに素直でありたいけどそうできない状況のとき、あなたならどう考えるのか、を問う
  • これから始まる中学生活での“自分のあり方”に思いをめぐらせ、それをどう考えているのか、を問う

と、いずれも“自分にうそをつかない”という話のテーマが学校側の出題意図と合致しているものだと考えられます。

昨今、“多様性”や“利他”が叫ばれる中、その中で最も大切で基礎的な要素である“自分と向き合うこと”を受験生である小学6年生に考えさせ、自分のことばで表現させるのです。

“自分らしさ”は物語だけでなく説明・論説文でも多くの出題があるテーマで、自分自身を深く見つめ直すことが同じく入試頻出テーマである“多様性”を考えるための足がかりになるのだと思います。
みなさんも自分自身がどんな人間であるかをじっくり考えてみたり、または周りの人に「私ってどんな子(人間)?」と聞いて客観的に自分を分析してみてはいかがでしょうか?

次回はMDT48 センター図書(説明・論説文)を紹介いたします。ご期待ください。

また、受験対策ブログにも掲載しております。
そちらもぜひご覧くださいませ!↓
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