周りに流されない “自分の色”
出題作品
出題校
本郷中学校、横浜雙葉中学校、かえつ有明中学
出題ページ
P71 「まずは「自分の色」をひとつ選んでみろ。~せがなくても(急がなくても)いい、とおだやかな声がした。
本郷中学校 出題
あらすじ
人の視線を恐れて不登校になった高校2年生の山崎美緒(みお)が、家出して祖父の毛織物工房を訪ねます。
そこでの美緒の経験や成長、そして彼女の家族の視点からも描かれた物語です。
ポイント
「六月 光と風の布」からの出題です。
美緒が幼い頃から大切にしていたショール(肩にかける布)を親に捨てられたと思い、衝動的に盛岡の祖父紘治郎(こうじろう)の工房を訪れます。
そこは紘治郎が経営するショールの製作元で、紘治郎が事情を察し、しばらくの間美緒を預かることにします。
表題は工房の色とりどりの布に目を奪われた美緒に、紘治郎がショール作りを提案した言葉です。
このときの紘治郎の思いを記述する問題が出題されました。
美緒自身が何を求め、どのように生きていくのかを、周囲に流されずじっくりと考えて、“自分の色”を決めてほしい、という紘治郎の思いをまとめます。
これからの人生、たくさんの“選択”が待っていますが、じっくりと“自分の色”を選んでいってください。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦