自分だけの“かわいい”感じ方
出題作品
出題校
学習院中等科、サレジオ学院中学校、東京女学館中学校
出題ページ
P75 『枕草子』「うつくしきもの」
学習院中等科 出題
あらすじ
学校の教育科目である“国語”を題材に、そこから他者や人の心、言葉に出会って成長していくことを、“冒険”と称してつづられている説明文です。
ポイント
平野多恵氏の「言葉で心を知る」からの出題です。
古(いにしえ)の人の言葉から、人の心や自分の心を理解するということが論じられています。
近ごろは若者を中心に、何を見ても“かわいい”という言葉が使われています。
筆者は平安時代の随筆(ずいひつ)「枕草子」を例に、自分なりの感じ方を見つけて欲しいと述べます。
問題は「枕草子」の“うつくしきもの”を引用した理由を問うものでした。
枕草子のように、自分が感じた“かわいい”ことを具体的に続々と書きつづっていくことで、抽象的だった“かわいい”が具体的な言葉に結びつきます。
それにより、“自分だけの感じ方”が見えてくるようになり、“自分だけの言葉”として、より正確に伝えられるようになる、ということをまとめます。
“国語”という科目をテーマにした説明文からの出題は意外と少ないです。
一読の価値があると思います。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦