落ちゆく葉っぱの“いのち”
出題作品
出題校
攻玉社中学校、栄東中学校、法政大学中学校
出題ページ
P28 自分から枯れ落ちていく姿
攻玉社中学校 出題
あらすじ
植物生理学博士である田中修氏が、前著の「植物のひみつ」に続き、植物の“いのち”をテーマに著述された説明文です。
ポイント
「植物の長寿」からの出題で、草花の葉の寿命や、落葉について述べた一節です。
冬が近づくと落葉樹の葉のほとんどが枯れ、風に吹かれて舞い落ちていくように思われているが、実はそうではないといいます。
多くの日光を浴び、たくさんの光合成をおこなってきた葉は、樹木の“いのち”を守るために最後の仕事をします。
表題は“自分から枯れ落ちていく”経過を記述させる問題でした。
葉は“いのち”=栄養物を樹木に戻し、離層(枝から切り離されるための場所)を葉自身が形成し、風に吹き落されるのではなく、葉が自身の意思で落ちていく、ということをまとめます。
前著「植物のひみつ」に続き、本著「植物のいのち」も多くの中学で出題されました。植物の生態の論説は“話題→本論→結論”のパターンが踏まえやすく、入試の頻出のテーマの一つとなっています。
執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦