中学入試 国語 出題作品紹介 きみの友だち 重松清

本当の”友だち”の “芽生え”

出題作品


書名:きみの友だち
著者:重松 清
刊行日:2005/10/20

出題校

鎌倉学園中学校、清泉女学院中学校、国学院大学久我山中学校、星野学園中学校

出題ページ

P23 きみは思わずそっぽを向いて二回深呼吸をして、言った。
鎌食学園中学校 出題

あらすじ

様々な“きみ”とその“友だち”との友情と成長を、様々な視点や時間から描いた物語です。

ポイント

「あいあい傘」からの出題で、小学5年生の和泉恵美(いずみえみ・この話の“きみ”)と、同級生の楠原由香(くすはらゆか)のストーリーです。

事故のため足が不自由になった恵美と、その原因をはからずもつくってしまった由香が、なかば無理やりになわとび大会の回し手にされてしまいます。
このことが二人の距離が縮まるきっかけとなり、本当の”友だち”の第一歩となるのです。

表題は、このときの恵美(きみ)の気持ちを記述する問題でした。
事故の件で同級生たちとは距離をおいたが、それでも接してくれる由香に心を動かされ、恥ずかしがりながらも、由香への気持ちを間接的に伝えようとしている、ということを答えます。

中学入試において、もっとも重要な心情描写を様々な視点や言葉で深く表現する重松清氏の作品は、これまで数多くの入試で出題されており、これからの入試でも多く出題されていくでしょう。

執筆:国大Qゼミ中学受験コース 国語科 亀田 昌彦
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