2020年大学入試改革 受験算数はどうなる!?

学力の三要素とは?

昨今の私立中学校の学校説明会で、かならず触れられる話題。
それは「2020年大学入試改革」です。

これを受け、いま中学受験も変わりつつあります。
今までのような知識重視型の入試ではなく、「思考力」「判断力」「表現力」「記述力」を問う出題が増えてきているのです。

文科省が掲げる学力三要素として次の3つがあります。

①基礎的な知識・技能
②思考力・判断力・表現力等の能力
③主体的に学習に取り組む態度

改革は特に②③に焦点を当てています。

知識を詰め込み、パターン学習で何とかなってしまう時代は終わりを告げようとしています。
自ら思考し、判断し、それを表現していく、そんなチカラが求められます。

今後、この紙面では中学受験の算数がどのように変わっていくのか。
具体例を織り交ぜながら、みなさまにお伝えしていきます。

第1弾は「算数の学習は日常生活につながっている」ことを意識する問題です。

今まで算数を学んできた中で、実生活において算数の考え方が活かされて感動したり、面白いと感じた出来事について簡潔に説明しなさい。
(駒場東邦中学校 2017年)

東京の「新御三家」に数えられる有名進学校での出題です。
入試会場でこの問題を見た瞬間、頭の中が真っ白になった受験生もいたでしょう。
これが書いてあったら正解という問題ではありません。
それらしく書いてあれば、加点対象になるサービス問題という見方もできます。
この問題にうまく答えられず、合否を左右した受験者もおそらくいなかったでしょう。

では、なぜ駒場東邦中学校はこの問題を出題したのでしょうか。
学校側には明確な意図があったはずです。

問題からは、これらのチカラを重視する意図が汲み取れます。

まさに思考力や表現力を重視する大学入試改革の方針にしたがう出題意図です。
主体性をもって、実体験から学ぶ子に入学して欲しいというメッセージが込められているのです。

ちなみに「解答例」は以下のようになっています。

・お父さんが運転する車で、目的地まであと何時間くらいで到着するのかを予測できたこと
・2進法を活用すれば、両手で1から1023までの整数を表現できること 
・マンホールの形が円であるのは、下に落ちないためであること
・税込み価格を考えた場合、まとめて買うよりも個別に買う方が安くなる場合があること。
・お釣りの枚数をできるだけ少なくするような、お金の支払い方があること
・ピザを8等分することで、単位分数(1/2+1/4+1/8=7/8)を体感できたこと

国大Qゼミ中学受験コースでは、大学入試改革に向けて、Qゼミ内のカリキュラムおよびテキストの改訂作業を進めています。

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