市立川崎附属中学校・平成29年度・適性検査Ⅱ・問題1(4)(5)
こんにちは、Qゼミの川野です。
今回は、資料中の数字だけではなく、資料文からの読み取りが重要な問題と身近な生活問題を扱います。
数値が入った資料が出ると数値の方にどうしても目が行ってしまいます。
しかし数値だけではなく資料文
の表現にも問題を解くカギ(=キーワード)かくれていることがあります。
また、身近な生活問題も考えてみましょう。
細心の注意を払って問題文を読むことを心がけてください。
さあ、挑戦してみましょう。
問題はこちら
川崎市教育委員会適性検査ホームページ 市立川崎附属・平成29年度・適性検査Ⅱ
<解説>
問題1(4)
[資料3]のアとイから「災害への可能性」と「災害への備え」に関する意識がともに高いことが分かります。
資料アではを合わせ63%の人が「災害発生の可能性」が大きいと考えています。
つまり誰もが大きな災害が目の前に迫っていることを意識していることが分かります。
一方、資料イでは、「備え」に取り組んでいる人の割合は、を合わせ37%ほどにとどまっています。
また、資料イをもう一度読んでください。
備えは重要だと思うが、ほとんど取り組んでいない。
自分のまわりでの危険性はないと考えているため、特に取り組んでいない。
(計62%)災害発生が強く意識されているにもかかわらず、その備えがおろそかになっているのです。
実は空らんに入ることばを考えるカギがとにあります。
資料アで、災害に対する意識が高いように見えますが、下線部の意味を読み取るとまだ自分のこととして考えていない人が多いと考えられるのです。
目の前にせまる危険に対して平気でいられる状態なのです。
(5)避難所では給水を受けるため水を充分使えません。
食事の時ラップを使って節水する方法とは、何か思いつきましたか?
調理することができない状況なので、食前に水を使うことはほとんどありません。
だとすれば食後です。
そうです、水は食器洗いに使います。
その際、食器を汚さない工夫をすれば水を節約できることになります。
ラップをどう使えばよいのでしょうか。
ふだんの食器洗いで、あわ切れするまで水を流すと2~3枚のお皿で1分間くらいかかります。
この間およそ6Lの水を使うことになるそうです。食事のたびにラップを交換するのも無駄使いのような気がしますが、それによって節約できる水の量を考えると、やはり賢い方法だといってよいでしょう。
東日本大震災の時、救援物資としてラップが大量に送り込まれたことからも、ラップの重要さがうかがい知ることができます。
適性検査に出てくる資料の読み取りに関してですが、出てくる数字はもちろん大切ですが、資料に書かれている説明部分も同じくらい大切であると思ってください。
そこを読むことで正解を導くことができるのです。
問題文をていねいに読むことが「習慣」になるように、日々問題を解く際に意識するとよいでしょう。