地球ができたのは約46億年前のことです。
それから海ができたわけですが、どのようにしてできたかについてはいくつかの説があります。(Q9.とQ27.をみてみよう)もっとも有力なのは、空気中のガスが冷え、雨になって降ってできたという説です。
ガスの中には水素と酸素があるので、この2つが結びつくと水ができます。
また、塩素という気体(単独では有毒)もふくまれるので、初めのころの海は強い酸性の海だったと考えられています。
現在の海水にふくまれる塩分の中でもっとも多いのは塩素とナトリウムが結びついた塩化ナトリウム(食塩)で、次に多いのは塩化マグネシウム(とうふをつくるときに使うにがり)です。
塩分のうち、塩素は初めからありましたが、ではナトリウムやマグネシウムはどこからきたのでしょう?
海が強い酸性の間、これらの成分は海底の岩がとかされて出てきました。
ところが、海がだんだんと中性に近づき、海底の岩はとかされにくくなりました。
すると今度は、陸の岩石からとけ出したナトリウムやマグネシウムが川の流れによって運ばれることで海の塩分がふえていきました。(始めにこの説をとなえた人はすい星の発見で有名な天文学者のハーレーです)
このようにして、およそ10億年前には海は今のこさになったと考えられています。
ところで、川の水は休みなく海にそそがれているので、塩分はどんどんこくなりそうなものですが、10億年の間、ほぼ変わっていないことが岩石の調査などからわかっています。塩分のこさが変わらないのは、川の水によって海に運ばれた分だけ、海底にしずんでいるためです。ですから、将来、海の水が塩からくなりすぎて泳げなくなる、という心配はなさそうですね。