涙は、まぶたの上のほうにある涙せん(るいせん)という場所でつくられています。そして、いつも少しずつ流れ出て目の表面のゴミを洗い流しています。流れ出た涙は、鼻に近いところにある涙のう(るいのう)というふくろにたまり、その後、鼻の方へ流れていきます。
さて、あくびをするとき顔の筋肉は大きく動いています。 このとき涙のうが押され、たまっていた涙が目の方へ流れ出すというわけです。 ですから、何度もあくびをくり返すと、ふくろの中の涙がからっぽになり、もう涙は出なくなります。
ところで、涙は血液からつくられています。それなのに血液と違って赤くないのは、赤い色の元である赤血球という成分が取りのぞかれているからです。 悲しいときにも涙は出ますが、いつまでも涙を流し続けることはできません。 やがて涙が出なくなるのは、涙せんで涙をつくるのが間に合わなくなるからです。