高校入試では面接試験がある学校もあります。
内申点と筆記試験が合否判定の中心ではありますが、面接も合否判定にしっかり含まれています。ここでは入試の面接で質問されていることを、5つにしぼってまとめてみました。
面接に向けて、どんな質問が来ても冷静に対応できるように準備をしておきましょう。具体的な対策を知っておくことで、自信を持って面接に臨むことができます。
最後まで読んで、面接で最高のパフォーマンスを発揮するための準備を整えましょう。
1.受験番号と名前、出身中学校名
受け答えの最初のやり取りは、基本事項の確認です。第一声は緊張するのが当然ですが、相手の目を見てしっかりと声を出して答えればOKです。基本事項をしっかりと答えることで、その後の面接全体の流れがうまくいくことが多いです。
出だしがスムーズだと、面接全体がうまくいきそうな気がしますよね。人前で話すことに慣れていない人や自信がない人は、このカードを見ながらスムーズに言えるように練習してみましょう。
2.自宅からの交通手段と所要時間
ここでも、まだ基本的な内容の確認です。普段あまり使わない交通経路だとうまく言えないこともありますね。
でもご心配なく。スラスラ言えるかどうかはあまり関係ありません。面接官の方を向き、丁寧に答えられるかどうかが大切です。
とはいえ、面接の最初の方でつまずいてしまうと、心理的にマイナスになってしまい、後半、あなたの良さが発揮できなくなることも考えられます。
そういう意味ではなるべくつまずかないで答えられた方がよいですね。さて、どうしたらよいでしょう。
おすすめするのは、追体験をイメージすること。つまり、朝起きて家を出て面接会場に来るまでの自分を思い出して、その順番に話すのです。
思い出しながらですから、スラスラとは行かないでしょう。でも、ゆっくり、はっきり答えることならできますよね。それでよいのです。
3.志望動機
ここからが本題です。
志望動機に関しては受験生なら特に時間を割き、内容をじっくり考えて、何度も声に出して練習するはずです。
校風や行事、見学したときの印象を交えて、具体的に、そして「自分の言葉」で言えるようにするとよいですね。
学校案内やホームページに書かれている建学の理念などをしっかり理解せずに持ち出す受験生がいますが、借り物のような受け答えでは相手には伝わりません。
「自分の言葉」がなぜ大切かということで言えば、もう1つこのような見方があります。面接本番は緊張します。緊張状態で頭が真っ白になってしまうこともあります。
そうなってしまうと、普段使わない言い方や借り物の表現はすっかり飛び去ってしまい、返答に困ります。
そんな時でも「自分の言葉」として深く刻んだ内容ならば、忘れることもないでしょうし、たとえ忘れても思い出しやすいものです。
念のため付け加えますが、志望理由として「家から近いから」とか「塾の先生に進められたから」など、主体的な姿勢が感じられないような発言は避けましょう。
ここで具体的な志望動機の例を見てみましょう。
学校の教育方針やカリキュラムに共感
学校の教育方針のどの部分に共感したか、あなた自身の言葉で具体的に説明します。
○○高校の主体的な学びを重視する教育方針に共感しました。自分の考えを深めながら、積極的に学びたいと思っています。
○○高校の幅広い選択科目が魅力的だと思いました。単位制の高校で、自分の興味に合った科目を選び、意欲的に学びを深めていきたいです。
部活動や課外活動への興味
どの部活動や課外活動に興味があるか、その理由をあなたの経験に基づいて説明します。
○○高校のサッカー部に憧れています。○○高校で仲間と一緒に高い目標に向かって努力し、成長したいです。
○高校の文化部の活動に興味があります。特に演劇部に参加し、自分の表現力を高めながら充実した学校生活を送りたいです。
校風や環境に魅力を感じている
校風や学校の環境に惹かれた理由を、あなたの考えを交えて説明します。
明るくて互いにサポートし合う校風にとても惹かれています。そんな環境で、友人と切磋琢磨しながら成長していきたいです。
自然に囲まれた○○高校の環境で学ぶことで、落ち着いた雰囲気の中で集中して勉学に取り組みたいと考えています。
英語に特化した学びへの興味
英語に特化した学びのどこに興味を持ったか、具体的に説明します。
○○高校は英語に特化した教育を行っており、自分の好きな英語をさらに深く学びたいと考えています。国際高校としての環境で、英語力を伸ばして将来に生かしたいです。
4.中学校で頑張っていたことや思い出
これは自己PRの場だととらえましょう。面接官はあなたがどういった中学校生活を送ってきたのかを知ることで、人柄を見定めようとしています。
志望動機や高校生活への抱負という質問の場合、これからのことを話すわけで、何とでも言えてしまいますね。
それに対して中学でやってきたことを答えるのは、「実績」や「足跡」を語ることになるわけですから、おのずとその人の性格が出てきます。小手先のテクニックが通用しない質問だと言うこともできます。
どのようなエピソードを選び、それをどのようにあなた自身が受けとめているのかを、真摯に答えましょう。ここでも大切なのは、「自分の言葉」で語ること。
自分をアピールするのに、借り物の言葉を使うわけにはいきませんよね。
5.長所・短所
自分の長所と短所と言われても、自分の事ほど理解するのが難しいものです。保護者、学校や塾の先生、友達に聞いてみて、それをまとめても良いでしょう。
短所はあまりひどい内容にならないように。よく言われるのは、短所を言いつつ、実は長所を言うようにするとよい、ということ。
「飽きっぽい」と言うところを「好奇心が旺盛でいろいろなことに興味を持ちます。好奇心がありすぎるのかもしれません。」などと言えるとよいですね。
このあたりの部分は、ぜひ学校や塾の先生に相談するのがよいでしょう。また、短所を述べつつも、話の最後には改善への取り組みを示すことで前向きな印象を与えるのも効果的です。
6.最後に
「人は見た目が9割」という本が一時期有名になりました。
9割が本当かどうかはともかく、見た目は大事ですよね。髪形や服装、身だしなみに「清潔感」を持って臨むことも面接の大事なポイントです。
今回の記事では、自分の言葉で説明できるようにという解説が多く入っていました。高校の先生たちはあなたがどんな人なのか知りたいのです。
あなたがどうやって育ってきたか、そしてどんな高校生活を送りたいと思っているのかを自信を持って伝えられると良いですね。
今回の記事を参考に、自分の言葉で説明できるように、面接本番までに準備しておきましょう。頑張ってください。応援しています。