知識と理解を関連付けよう!
中学受験の理科のおすすめの勉強法って何?
どんな参考書を使えばいいの?
どんな塾に通えばが理科の成績はよくなるの?
こんな悩みをかかえている人はぜひ読んでみてください。
2. おすすめの勉強法
3.問題集・参考書の選び方
4.受験を乗り越える勉強術
① 知識をストックからツールに
② 演習は無意識ではなく意識的に
5.塾の選び方
① お子さまと相性のよい塾
② 志望校に対しての実績がある塾
③ 評判のよい塾
1. 理科が苦手な人の特徴
中学受験の理科は、知識が必要とされる「暗記科目」であり、原理を理解した上で計算するという意味で「理解科目」という見方もできます。
中学入試ではふつう、大問で4~5問、「物理」「化学」「地学」「生物」の各分野からバランス良く出題されます。
あえて分類すれば「物理」「化学」は「理解科目」、「地学」「生物」は「暗記科目」の面が強いといえるでしょう。
理科が苦手な人の言い分として、「動物や植物は得意だけど、計算は苦手」とか「計算は好きだけど、人体は覚えることが多くてイヤ」などがよく聞かれます。
まわりから見ると、自分で限界を定め、「苦手意識」を強化しているように思えます。
2. おすすめの勉強法
中学受験に限らず、理科は本来、自然界の事物に関しての知識を深め、現象のうらにある理(ことわり)を見い出す学問です。
知識をためこむだけでは十分ではありません。
仮説を立て、実験を計画し、観察を通して真理を見ぬく考察力が要求されます。
「知識」と「理解」のどちらか一方だけでは不十分で、車の両輪のようにどちらも必要なものなのです。
中学受験を考えた場合、4年生までは「理科の基礎体力」をつける時期です。
「草花の観察」「昆虫採集」「天体観測」「キャンプ」「磯遊び」など、さまざまな野外活動を通して、自然にふれる機会をたくさん持ちたいものです。
実際の入試でも、机上の学習でカバーできず、実体験の豊富さが試される出題もあります。
日常生活でも、疑問が浮かんだら、すぐ図鑑や事典を引く、パソコンで調べるといった積極的な姿勢が望まれます。
5年生にもなると、そろそろ志望校が具体的に見えてくる時期です。
「計算で難問が出る」「記述が多い」「時事問題が必ず出る」など、入試にはそれぞれの学校独自の特徴があります。
説明会・イベント等の機会を利用する、過去問に目を通すなどして、早目に傾向を把握しておきましょう。
また、単元学習が強化される時期にもあたります。
演習をただこなすのではなく、理科的な考え方が身に付くような学習―答えをただ出すのではなく、解答を導く過程でどの知識を使い、どのように考察し、どんな結果が得られたのか常に意識するといった学習法も効果的です。
3.問題集・参考書の選び方
知識を確認するツールとして図鑑・学習事典類はそろえておき、身の回りで気になることがあればすぐ調べるようにしましょう。
問題を解いていて、知らない動植物・現象が出てきたときは、手間を惜しまず調べ、知識を補完する習慣を付けましょう。
「植物」や「昆虫」は入試でも頻出分野です。
それ以外でも「動物」・「水辺の生き物」など、出番の多い参考書類は、引きやすいよう手元に置くことが大事です。
模試で点数が取れないなど、成績が伸び悩む時期などは、書店で見かける書籍がつい気になるものです。
ですが、良さそう・わかりやすそうといった印象だけで、明確な目的もなしにあれこれそろえても、効果は望めません。
通塾している場合は、授業担当の先生に相談するのがベストです。
カリキュラムに沿った適切なテキストを紹介してくれるでしょう。
4.受験を乗り越える勉強術
① 知識をストックからツールに
知識はバラバラのままたくわえるではなく、互いに関連付けて整理するのが理想です。
目に見えない小さな世界から広大な宇宙まで、理科が対象にする事象は多方面にわたりますが、その中で一見無関係なことがらの間に意外な関連性がある場合があります。
例えば、「夕焼けが赤い」こと、「空や海が青い」こと、「皆既月食が赤い」ことなどが関連知識として整理できていると、問題を考察するツールとして有効にはたらきます。
② 演習は無意識ではなく意識的に
入試合否の多くは、難問をどれだけ解けるかではなく、基本的な問題をいかに確実に得点できるかで決まります。
よくあるパターン問題は繰り返し演習することで大事な得点源になります。
また、解法上のテクニックを磨くのも重要なことです。
「与えられた条件をすべて使っているか」
「前問が後の問題の導入になっているとき、前問の結果を利用しているか」
「四捨五入指示がないのに割り切れない解答はないか」など、得点力アップに直結するノウハウは日々の学習を通じて身に付けていきましょう。
5.塾の選び方
① お子さまと相性のよい塾
志望や本人の到達度にあった授業が提供されているかがポイントです。
ハイレベルを追求するあまり、補習塾・個別塾を併用する状況になるとしたら、お子さまの負担が大きいばかりで効果は期待できません。
② 志望校に対しての実績がある塾
見かけの実績を上げるため、ご家庭の希望に添わない受験指導をするケースもあります。
合格者総数ではなく、志望校の合格率に注目しましょう。
有名校合格者数で判断せず、ご家庭の志望校合格への道をしっかりサポートできているかを注目しましょう。
③ 評判のよい塾
評判を築き上げるのは、授業を受けるお子さまとバックアップするご家庭の日々の実感です。
大人数での一方向授業では、モチベーションの維持は難しいでしょう。
授業者が生徒に向き合い、一人ひとりの疑問にキチンと対応する面倒見の良さこそが、志望校合格へ導きます。
中学入試は、お子さまにとってもご家庭にとっても貴重な機会です。
マイナス面だけをとらえるのではなく、乗り越えることができるチャレンジと見なし、そこで得られる経験を成長の糧にしたいものです。